いきなり旅行記

Spontaneous Travel Diaries
フィリピンの観光名所を初めて訪れた2人の 記者が思うままに旅を綴る。

怪魚からペンギンまで
あなどれないマニラの水族館

From Monster Fish to Cute Penguins
You have it all at Manila Ocean Park

ついに、マニラ・オーシャンパークに行ってきた。バンクーバー、シドニー、テネシー、ワイキキ、シンガポール、ニュージーランド、池袋など、これまで住んだり 訪れたりした街に水族館があれば行くことを信条としていた。そんな私がマニラに住んで約2年半になるというのに、不思議とオーシャンパ―クに行ったことがなかった。そして2月上旬、友人が行ったと聞いて、私も大切なことを思い出したように、さっそく行ってきた次第である。
水族館に着いて、まず入場料に驚いた。チケットは観覧できるアトラクションの数によって価格が異なるのだが、ちょうどプロモーション中で通常2,400ペソのコースが650ペソ、3,000ペソコース→590ペソ、5,100ペソコース→785ペソ、5,900ペソコース→995ペソと大幅に割引されていた。プロモーションはこの記事が出るころには終わっているかもしれない。今回私は650ペソのチケットを買った。

なぜか日本に関する紹介も

魚の展示を見ると、ピラニアやピラルクなど南米の魚もいれば、日本のニシキゴイもいる。悠々と泳ぐ巨大なハタやサメもいる。天井や側面を魚が泳ぐトンネル状の通路もあった。珍しい魚もいればフィリピンの食卓でおなじみのバグス(ミルクフィッシュ)も展示されていた。さらにワニもいたし、ペンギンもいた。フィッシュスパもあり、もちろんおみやげコーナーもある。思っていたよりも立派な水族館である。そして、なぜかクリスマス・ビレッジという世界のクリスマスの習慣を紹介するコーナーがあった。「日本人はクリスマスディナーにケンタッキーフライドチキンを食べる」というのもしっかり書かれていた。

インスタ映えのスポットは大にぎわい
マニラでペンギンを見るだけでも癒される

フィッシュの前にいるのは……

それにしても、自撮りをする人が多い。魚を見るより、魚は背景で主人公は自分や子どもである。思えばスマホの時代になってから私が水族館に来たのは今回が初めてだった。セルフィーに夢中な人たちは水槽の前を陣取っていて、私も魚を見に来たのか人間を見に来たのかわからない。場所の取り合いで小競り合いが起こっても不思議ではない。
FISHの前でSELFISHな人間を見るのはうんざりだが、マニラ・オーシャンパークはおすすめである。私はリピーターとなり、次回は今回見ることができなかったアトラクションを楽しみたいと思っている。(T)

マニラ・オーシャンパークはマニラ市リサール公園の 裏手にある

日本ゆかりの地を訪ねて
ロスバニョス温泉紀行

Visiting the Monuments to Japanese Ancestors
at ‘Hot Spring Town’, Los Baños

農学の研究で知られるフィリピン大学ロスバニョス校

温泉に行こうと思い立ったのは肌寒い夜が続く1月中ごろだった。マニラ首都圏のマッサージ付きの温泉には飽きてきたので、バスでラグナ州ロスバニョス(Los Baños)に行くことにした。ロスバニョスはマキリン山のふもと、ラグナ湖畔にある街で、太平洋戦争時の日本軍フィリピン司令官、山下奉文陸軍大将が処刑された場所としても知られる。

山下将軍最後の地

1月中旬の日曜日の朝、ブエンディアのバスターミナルからバスに乗る。運賃は片道約130ペソ。1時間半ほどでロスバニョスに着いた。ジプニーに乗り換え、フィリピン大学ロスバニョス校へ。そこでマッドスプリングスという硫黄のにおいが立ち込める泥池を見たいと思っていたのだが、芝生が広がる構内は広く、15分ほど歩いて日本公園と名の付く鳥居と階段を見て戻ることにした。
次の目的地は山下将軍の処刑地である。ジプニーでジャンボリー通りの町役場まで戻る。10分ほど歩くと大音量のカラオケが響く住宅街があり、道で遊ぶ子どもに韓国語で話しかけられながら進むと、雑草が茂る小さな公園のような場所があった。山下将軍記念碑と英語で書かれた鳥居があり、奥にほこらと「終焉之地」と書かれた石碑が並ぶ。地元の人に尋ねても山下将軍について知る人は少ないようだった。門に電話番号を記す管理人だけが山下将軍の運命を知っているとのことだ。近くにはバターン死の行進の責任を問われて処刑された本間雅晴中将の慰霊碑もあるという。

 

山下将軍の石碑が建つほこらに通じる入口

座敷もある温泉旅館

夕暮れも迫っていたので再びジプニーに乗り、宿を探す。名前に引かれて泊まったマキリン・オンセン・ホテルは2人で泊まるには十分広く、座敷もある趣ある部屋だった。風呂も広く、湯はぬるっとした感触の硫黄泉で体が温まった。
食事はテキサス料理店「スパイス・ジャー」を勧められて行ったが改装中。結局その向かいのベジタリアン料理「サティヤーグラハ・カフェ・レストラン」でペペロンチーノやベジタリアン向け疑似サーモンのシニガンなどを楽しんだ。翌日はラグナ湖を眺めながら、アツアツの名物ブコパイ(ココナツ・ミートパイ)を食べた。
静かで穏やかなロスバニョスでの滞在が終わりに近づく。すると、私の中ですっかり洗い流されてしまっていたはずのマニラの喧騒が、だんだんよみがえってくるようだった。(M)

「山下通り」を進むと記念碑がある
ロスバニョスはスペイン語で「ザ・温泉、浴室」という意味。

 

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