フィリピン・ジプニー

戦後、米軍の放出ジープを改造して庶民の足に

地方では人とモノを運ぶ主役だ!
地方では人とモノを運ぶ主役だ!

フィリピンにしかない乗り物といえば「ジプニー」。単にジープと呼ばれることのほうが多い。エアコンを利かした大型のジプニーもマカティ市あたりでは見かける。ベンツのフロントグリルをつけ、ホイールキャプはトヨタ、そして泥除けはアメ車と、ありあわせのもので作られる派手な外見、そしてジーゼルエンジンのけたたましい排気音と真っ黒い排ガス。

この乗り物は米軍が戦後に放出した「ウィリージープ」と呼ばれる軍用ジープを、座席部分を伸ばして屋根をつけるなどして改良したものだ。戦後の物不足、運搬手段が失われた中で、フィリピン人の手先の器用さがこの奇怪ともいえるジプニーを生み出したのだ。とはいっても1950年代の古い写真に出てくるジプニーは現在のものとは幾分か違っている。車体が短いのだ。それもそのはず、軍用ジープの運転席の後部は通常4人掛けだったからだ。時代が下るにつれてジプニーの車体はだんだんと長くなってきたようにも思える。

都市部では最近、派手さがなくなりブリキやステンレス丸出しの実用向きもあるが、首都圏近郊のアンティポロ市やリサール州などに行けば、いまだにこの派手な装飾のデコ・ジプニーに出会うことができる。

どこでも停車してくれるジプニーは都市部での交通渋滞の一因となっているが、当地でジプニーに乗りなれた日本人の中には、日本に帰るとジプニーがないため、この便利さをとても懐かしく感じる人もいるとか。

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