フィリピン映画の魅力が光る 大阪アジアン映画祭

過去最多の
9作品

名称未設定 2

 

 

「Kita Kita」主演のアレサンドラ・デ・ロッシさん&プロデューサーのピオロ・パスクアルさん
「Kita Kita」主演のアレサンドラ・デ・ロッシさん&プロデューサーのピオロ・パスクアルさん
「#Walang Forever」主演のジェリコ・ロサレスさん&ダン・ヴィリエガス監督
「#Walang Forever」主演のジェリコ・ロサレスさん&ダン・ヴィリエガス監督

毎年3月に開催される「大阪アジアン映画祭(OAFF)」。12回目を迎えたOAFF2017で過去最多の9作品のフィリピン映画が上映された。2015年に大ヒットを記録した伝記映画「Heneral Luna(ルナ将軍)」のジェロルド・ターログ監督の次作で最新作の「Bliss(至福)」が世界初上映。同作に主演した人気女優、イザ・カルサドさんは全上映作品の中で最も輝きを放っていると評価され、スポンサーアワードの「薬師真珠賞」を受賞した。また、特集企画上映作品「Apocalypse Child(黙示録の子)」のプロデューサー、モンスター・ヒメネスさんが国際審査委員を務めるなど、フィリピン勢が盛り上がりを見せた大阪から現地レポートをお届けする。

存在感を増すフィリピン映画
大阪アジアン映画祭はその名の通り、アジアの映画に特化した国際映画祭。フィリピンからの作品数は年々増えており、今年は2015年以降に製作された映画を対象にしたコンペティション部門に3作品、特集企画の「アジアの失職、求職、労働現場」に1作品、「ニューアクション!サウスイースト」に5作品と計9作品の上映が実現した。

いずれも新世代の若手監督がダイナミックかつ自由な発想で製作した秀作ぞろい。社会派ドラマから青春スポ根ドラマ、ラブコメディ、サイコスリラー、アニメと実写の融合作までジャンルも手法もさまざま。今、フィリピンで台頭している、メジャー映画とインディーズ映画の中間に位置する「メインディーズ」の作品も目立った。

過去最多となった背景について、OAFFの暉峻創三プログラミング・ディレクターは「フィリピンの映画界は近年、大豊作であること。また、OAFF2014でグランプリを受賞したシージ・レデスマ監督の『Shift』(イェン・コンスタンティーノ主演)をきっかけにフィリピンでOAFFの認知度が高まった」と説明する。「今年はフィリピンからの応募が多く、作品のクオリティーだけで選べば20作品は招待しなければならなかったが、OAFFの規模が小さいため、絞りに絞って9作品だけになった」という。

この快挙に大統領府のフィリピン映画開発評議会(FDCP)のリサ・ディニョ代表が急きょ来日。ドゥテルテ大統領に任命され、昨年8月から現職の同代表自身もテレビや映画で活躍する有名女優とあって、フィリピン映画の振興に一層力を入れている。授賞式を視察した後、来日中のフィリピン人監督や俳優ら約15人をはじめ、OAFF関係者や在大阪フィリピン総領事らを招待したパーティーを開催した。

豪華スターが続々来日
OAFFの醍醐味は、選りすぐりの新作を日本語字幕付きで鑑賞でき、ゲスト登壇がある上映回では監督らと直接お目にかかれることだ。上映後のQ&Aでは撮影秘話が聞けたり、感想を伝えたり質問することもできる。さらには、OAFFの公式カタログを購入すればサイン会に参加でき、握手や写真撮影が可能なことも。  OAFFの知名度が上がるにつれ、監督だけでなく主演俳優のサプライズ来日も増えている。昨年は「#Walang Forever(ないでしょ、永遠)」に主演した人気俳優のジェリコ・ロサレスさん、今年は人気女優のイザ・カルサドさんやアレサンドラ・デ・ロッシさん(「Kita Kita」主演)に加えて、「Kita Kita」のプロデューサーを務めた人気俳優で歌手のピオロ・パスクアルさんといった大スターが映画祭の会場に華を添えた。

暉峻創三プログラミング・ディレクターは「ワールドプレミアも含め多数のフィリピン映画が上映できたことに加え、FDCPが大阪を認知してくれたことは特に大きな収穫。(フィリピン映画のプロモーションを行う)フィリピン・ナイトの実現も含め、来年もフィリピン映画の海外へのゲイトウェイ=大阪を目指す気持ちで頑張りたい」と意気込みを語る。来年のOAFFにはフィリピンからどんな新作がどんな映画スターとともにやって来るのか。心待ちにしながら、これから製作・上映されるフィリピン映画に注目したい。

Filipino actress wins best performer in 2017 Osaka filmfest.

Filipino actress Iza Calzado was awarded the Yakushi Pearl Award for best performer during the 12th Osaka Asian Film Festival held last March 2017. Calzado won for her role in “Bliss”, a movie directed by Jerrold Tarog. Bliss, which opens on May 10 with a rating of R-18 without cuts, and Sigrid Andrea Bernardo’s “Kita Kita” were two of the Filipino films featured in the recently held filmfest. Another Filipino, award-winning writer and filmmaker Monster Jimenez, was a judge in the main competition section.

Actress Iza Calzado won the Yakushi Pearl Award

授賞式で受賞の挨拶をするイザ・カルサドさん
授賞式で受賞の挨拶をするイザ・カルサドさん
来日したフィリピン人監督、プロデューサー、俳優
来日したフィリピン人監督、プロデューサー、俳優

Bliss  5月10日 公開決定!

 大ヒット作「Heneral Luna」のジェロルド・ターログ監督の最新作は、伝記映画から一転してのサイコスリラー。転落事故の後、生死の境をさまよい、怪奇現象で狂気に陥る女優に扮したイザ・カルサドさんは初のヌードに挑戦し、女優としての新境地を切り開いた。一方で、性的描写や暴力表現が過激として、映画テレビ審査格付委員会(MTRCB)からX指定(一般劇場での上映不可)の判断が出た。マスコミが大々的に取り上げるとともに、監督らがMTRCBに再考を申し立て、ノーカットのR18指定で一般公開が決定した。

上映後、和やかな雰囲気でトークするターログ監督とカルサドさん
上映後、和やかな雰囲気でトークするターログ監督とカルサドさん

 

Kita Kita  2017年 公開決定!

 OAFF2014で上映された「Anita’s Last Cha-Cha」でスペシャル・メンション賞を受賞したシグリッド・アンドレア・ベルナルド監督の最新作。人気女優アレサンドラ・デ・ロッシと人気コメディ俳優エンポイのダブル主演で、夏の北海道を舞台に日比両国の文化を融合させた感動のラブコメディ。婚約者に裏切られたショックで一時的に失明した女性と、恋に破れて札幌にやって来た傷心の男性との間に生まれた淡い恋を軽快かつ繊細なタッチで描く。日本語のセリフに苦労しながらも、札幌やモレエ沼公園、小樽運河などの有名観光地でロケが行われた。

小樽運河クルーズでのワンシーン
小樽運河クルーズでのワンシーン

OAFF2017で上映された9作品  

Nine Filipino films featured at the Osaka Asian Film Festival 2017

コンペティション部門

BLISS(至福) ★世界初上映 ジェロルド・ターログ監督 2017年
BLISS(至福)★世界初上映  ジェロルド・ターログ監督 2017年
KITA KITA [I SEE YOU](キタキタ) ★世界初上映 シグリッド・アンドレア ・ベルナルド監督 2017年
KITA KITA [I SEE YOU](キタキタ)★ 世界初上映  シグリッド・アンドレア ・ベルナルド監督 2017年
TISAY(ティサイ) ボーギー・トーレ監督 2016年
TISAY(ティサイ)ボーギー・トーレ監督 2016年

 

特集企画「ニューアクション!サウスイースト

BAKA BUKAS [MAYBE TOMORROW](たぶん明日) サマンサ・リー監督 2016年 
BAKA BUKAS [MAYBE TOMORROW](たぶん明日)サマンサ・リー監督 2016年
BIRDSHOT(バードショット)ミカイル・レッド監督2016年(東京国際映画祭2016で世界初上映)
BIRDSHOT(バードショット)ミカイル・レッド監督2016年(東京国際映画祭2016で世界初上映)
PATINTERO: THE LEGEND OF MENG THE LOSER (パティンテロ)ミーク・ヴェルガラ監督 2016年
PATINTERO: THE LEGEND OF MENG THE LOSER(パティンテロ)ミーク・ヴェルガラ監督  2016年
SAVING SALLY(サリーを救出) アヴィッド・リオンゴレン監督 2016年
SAVING SALLY(サリーを救出)アヴィッド・リオンゴレン監督 2016年
Singing in Graveyards_hakaba_1
SINGING IN GRAVEYARDS(墓場にて唄う)ブラッドレイ・リュー監督 2016年

 

特集企画「アジアの失職、求職、労働現場」

APOCALYPSE CHILD(黙示録の子) マリオ・コルネホ監督 2015年
APOCALYPSE CHILD(黙示録の子)マリオ・コルネホ監督 2015年

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