フィリピンの宗教

サンタクルス教会マニラ市[アジア最大のキリスト教国フィリピン]

フィリピンは、アジア最大のキリスト教国。16世紀に始まったスペイン植民地化とともに宣教師が布教を開始、現在国民の9 割がキリスト教徒といわれている。カトリックがそのほとんどを占めている。各地に古い教会が残り、フィリピン人の一生は洗礼、結婚式、葬式、フィエスタ(お祭り)などキリスト教を抜きにしては語れない。
復活祭(3月または4月の聖週間、イースターサンデー)、万聖節(11月1日、日本のお盆にあたる)、クリスマスが重要な行事であり、信者が教会を訪れ祈りをささげる。フィリピンは世界でクリスマス・シーズンが最も長い国とされ、月名に「ber」のつく9~10月ごろから街はクリスマス色を増していく。編集: 「ナビ・マニラ」 Navi Manila
現憲法では政教分離の原則が定められてはいるものの、カトリックを中心とする教会の政治的、社会的影響力は強く、大統領選や政変の行方を左右してきた。近年はカトリック系の「エル・シャダイ」やプロテスタント系の「イグレシア・ニ・クリスト」などの宗教団体が、莫大な資金力を背景に信者数を増やし影響力を強めている。

ゴールデンモスクマニラ市[独立を求めるイスラム教徒]

ミンダナオ島西南部やパラワン島の南部、スルー諸島はイスラム教徒が住民の多くを占めている地域である。15世紀にはスルー王国などが建設された。スペイン人がマニラの城塞都市を築いた場所にはもともと、ラジャ・スレイマンというイスラムの指導者が治めていたイスラム王国があった。世界のイスラム教徒と同様にアッラーを崇拝し、金曜日にはモスクで共同礼拝を行う。マニラの下町キアポにはカトリック教会のすぐ近くに黄金色の丸屋根をもつ美しいゴールデンモスクがある。
スペインによる植民地化に屈せず、アキノ政権下の1989年には、ミンダナオ地方南西部にイスラム教徒自治区(ARMM)が創設。総人口に占めるイスラム教徒の割合は5%程度とされ、ミンダナオ島に居住するマラナオ、マギンダナオ、イラヌン、スルー諸島に住んでいるタウスグ、ヤカン、バジャオなどの十数の民族集団に分けられる。イスラム国としての独立を求める武装勢力とフィリピン政府の和平交渉が現在も継続中。
その他、ミンドロ島のマンヤン族などの山岳少数民族は、自然と深く結び付いた先祖精霊(アニート)信仰を守ってきたが、若い世代は町の生活と交わる中で、携帯電話を持ち、学校に通ったりキリスト教に改宗する人たちが増えている。
編集: 「ナビ・マニラ」 Navi Manila

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